かるい暮らし 片付け手帖

シニアの片付け:どこから手をつける?心と体の負担にならない計画のステップ

Tags: 片付け計画, シニア向け, 負担にならない, 整理整頓, どこから始める

シニアの片付け:どこから手をつける?心と体の負担にならない計画のステップ

年齢を重ねるにつれて、お住まいにあるモノが増え、「そろそろ片付けなければ」と感じつつも、「一体どこから手をつけて良いのだろうか」「体力的に自信がない」と悩んでいらっしゃる方は少なくないでしょう。長年大切にしてきたモノや、いつか使うかもしれないと残している品々を前にすると、途方に暮れてしまうこともあるかもしれません。

一度にすべてを片付けようとすると、心身ともに大きな負担がかかります。無理なく、そして確実に片付けを進めるためには、「計画を立てる」ことが非常に大切になります。計画は、ゴールまでの道のりを明確にし、小さな一歩を踏み出しやすくするための羅針盤となります。

この記事では、シニア世代の方が心と体の負担を感じることなく、片付けをスムーズに進めるための「計画の立て方」を、分かりやすいステップでご紹介いたします。

なぜ片付けに「計画」が必要なのでしょうか?

漠然と片付けを始めると、「どこから手をつけるか」で立ち止まってしまったり、目についた場所から始めてもすぐに疲れてしまったり、思い出の品が出てきて作業が中断してしまったりと、挫折につながることが少なくありません。

計画を立てることで、このような状況を避け、効率的に、そして何よりも「無理なく」片付けを進めることができます。計画は、体力や時間に合わせて作業量を調整することを可能にし、一つ一つのステップをクリアするたびに達成感を得ながら進める助けとなります。

心と体の負担にならない片付け計画のステップ

ここでは、無理なく片付けを進めるための具体的な計画ステップをご紹介します。ご自身のペースに合わせて、できることから始めてみてください。

ステップ1:片付けの「目的」を明確にしましょう

まず、「なぜ片付けたいのか」を考えてみましょう。

このように、片付けたいと思った理由や、片付けた後の理想の暮らしを思い描くことで、片付けのモチベーションにつながります。大きな目的だけでなく、「玄関の靴を整理する」「引き出し1つを空にする」といった、小さな目標を設定することも効果的です。

ステップ2:家全体を見渡してみましょう

現在のモノの量や、片付けが必要な場所を把握するために、家の中をざっと見て回りましょう。この時、片付けを始める必要はありません。ただ、「ここにモノが多いな」「この棚は使いづらいな」といった現状を把握するだけで十分です。

すべてを一度に片付ける必要はありませんので、どこから始めるかを決めるための情報収集だと考えてください。優先順位をつけるとしたら、普段よく使う場所や、安全に関わる場所(玄関、廊下など)を優先候補に入れると良いかもしれません。

ステップ3:具体的に「手をつける場所・モノ」を決めましょう

ステップ2を踏まえ、いよいよ「どこから手をつけるか」を具体的に決めます。ここで大切なのは、「小さな場所から始める」ということです。

例えば、

のように、短時間で終えられるような小さな範囲を選びましょう。小さな場所から始めて成功体験を積むことが、次のステップへの意欲につながります。「ここならできそうだ」と感じる場所を選んでみてください。

ステップ4:無理のない「スケジュール」を立てましょう

手をつける場所を決めたら、どのくらいの時間をかけて行うか、いつ行うかを決めます。

計画通りに進まなくても大丈夫です。体調が優れない日や、気が乗らない日は無理せず休みましょう。「必ず毎日やらなければ」と堅苦しく考えず、柔軟に対応することが長く続けるコツです。

ステップ5:必要な「道具」を準備しましょう

片付けを始める前に、ゴミ袋や段ボール箱、ぞうきん、必要であれば軍手やマスクなど、使う可能性のある道具をあらかじめ準備しておくと、作業がスムーズに進みます。

重いモノを運ぶ可能性があれば、台車などの補助具を検討するのも良いでしょう。体に負担をかけないための工夫も計画に含めましょう。

ステップ6:計画通りに進める「コツ」と「変更への柔軟性」

計画を立てても、実際に始めてみると予想外のモノが出てきたり、思ったより時間がかかったりすることもあるでしょう。

まとめ:無理のない計画で、心地よい暮らしへの第一歩を

片付けは、家の中を整理するだけでなく、ご自身の心も整理する時間となります。一度にすべてを終わらせようとせず、今回ご紹介した計画のステップを参考に、ご自身のペースで無理なく進めてみてください。

小さな場所から始めて成功体験を重ねることで、片付けに対する苦手意識が減り、「これなら自分にもできる」という自信につながっていくことでしょう。

計画はあくまで、心地よい暮らしへ向かうためのサポートツールです。計画通りに進まなくてもご自身を責めず、一つ一つの作業を終えるたびに、頑張ったご自身を褒めてあげてください。

無理のない計画で、心と体の負担を減らしながら、理想の「かるい暮らし」を少しずつ手に入れていきましょう。