かるい暮らし 片付け手帖

心と体の負担にならない シニアの浴室・洗面所片付け:安全と快適を両立

Tags: 片付け, シニア, 浴室, 洗面所, 安全, 整理収納, 負担軽減

はじめに:浴室・洗面所を安全で快適な空間に

私たちの暮らしに欠かせない浴室や洗面所は、毎日使う場所であると同時に、モノが増えやすく、滑りやすいなど安全面での注意も必要な場所です。特にシニア世代の方々にとっては、かがむ・立ち上がる動作や、探し物をする際に転倒してしまうリスクも考えられます。

「モノが多くてごちゃついている」「どこから手をつけて良いか分からない」と感じていらっしゃるかもしれません。しかし、心と体の負担にならない方法で少しずつ片付けることで、浴室・洗面所は安全性が高まり、日々の準備や入浴時間がより快適で心地よいものに変わります。

この記事では、シニア世代の方が無理なく、安全に、そして心穏やかに浴室・洗面所を片付けるための具体的なステップとヒントをご紹介します。

なぜ浴室・洗面所の片付けがシニアに重要なのか

浴室や洗面所を片付けることは、単に見た目をすっきりさせるだけでなく、シニア世代にとっていくつかの重要なメリットがあります。

片付けを始める前の準備:無理なく進めるために

いざ片付けようと思っても、どこから始めれば良いか迷ってしまうかもしれません。始める前に少し準備をすることで、スムーズに、そして負担なく作業を進めることができます。

  1. 目標を決める(小さく!): 一度に全部を片付けようとせず、「洗面台の下の引き出し一つ」「棚の上の段だけ」など、ご自身にとって無理のない小さな範囲から始めましょう。完璧を目指さないことが大切です。
  2. 時間を区切る: 「今日は15分だけ」のように、作業時間をあらかじめ決めておきます。時間になったら途中でも終了して構いません。休憩を挟みながら、ご自身のペースで進めましょう。
  3. 必要な道具を用意する:
    • モノを一時的に入れるための箱やカゴ(「使うモノ」「使わないモノ」「保留」などと書いた紙を貼ると便利です)
    • ゴミ袋(燃えるゴミ、プラスチックなど、分別に合わせて複数用意)
    • 拭き掃除用の布やウェットシート
    • ゴム手袋(水回り作業のため)
    • 必要であれば、踏み台(ただし、不安定な場所での使用は避け、十分注意してください)
  4. 安全確保: 床が濡れていないか確認し、滑り止めマットなどがあるかチェックします。換気を十分に行いましょう。

片付けのステップ:心と体に負担をかけずに

さあ、準備ができたら、決めた小さな範囲から片付けを始めましょう。

ステップ1:全部出す(無理のない範囲で)

決めた場所にあるモノを、全て外に出します。床に直接置くのが難しければ、大きな布を敷いたり、空き箱を利用したりして、まとめて置きます。この時、腰や膝に負担がかからないよう、無理な姿勢は避け、座ってできる作業は座って行いましょう。

ステップ2:分類する

出したモノを、「使うモノ」「使わないモノ」「保留」の3つに分類していきます。

判断に迷ったら? 「また使うかも」という気持ちが浮かぶこともあるでしょう。その際は、無理に手放そうとせず「保留」の箱に入れます。この「保留」の箱は、しばらく様子を見て、それでも使わなかったら改めて見直す、というように後で判断するために使います。すぐに決めなくても大丈夫です。

ステップ3:使わないモノ・保留のモノと向き合う

「使わないモノ」に分類されたモノを、さらに「捨てる」「手放す(捨てる以外)」に分けます。

「保留」のモノは、決めた期間(例えば1ヶ月など)だけ「保留」の箱に入れておき、期間が過ぎたらもう一度見直してみましょう。案外、なくても困らなかったことに気づくかもしれません。

ステップ4:使うモノを元に戻す・収納する

「使うモノ」だけになったら、元あった場所や収納スペースに戻します。この時、より使いやすく、安全な配置を心がけます。

モノ別の片付けポイント

浴室・洗面所にある代表的なモノの片付けポイントです。

片付けを終えて:維持するための小さな習慣

片付けが終わった達成感は、次のステップへの活力になります。この状態を維持するために、無理のない範囲で小さな習慣を取り入れてみましょう。

おわりに

浴室・洗面所の片付けは、安全で快適な暮らしのためにとても有効です。一度に完璧にしようと思わず、この記事でご紹介したように、小さな場所から、時間を区切って、ご自身のペースで進めてみてください。

モノが整理され、空間がすっきりすると、探し物の時間が減り、掃除が楽になり、何よりも心が軽くなります。安全になった場所で、どうぞゆったりと身支度や入浴の時間を楽しんでください。

「これならできそう」と感じていただけたら嬉しいです。無理なく、少しずつ、片付けを進めていきましょう。応援しています。